うさぎの耳は体調を表す不調のサイン。冷たい、耳たれの症状別病気

うさぎといえば、長い耳がトレードマーク。

敵が近づいてくる音を聞き取っていち早く逃げるために、長く大きく進化したのだと言われています。

音を聞くためだけでなく、体温調整などうさぎの耳は大切な役割を果たしています。

その耳がいつもと違う様子があったら、それはうさぎの不調を表すサインかもしれません。

うさぎはちょっとの体調不良が一大事になりやすいので、どんなサインも見逃さないようにしましょう。

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耳が熱い

うさぎは耳で体温調節をしています。

人は暑いときに汗をかいて体温調整をしますが、うさぎは全身が毛で覆われているので、汗が出ません。

代わりに活躍しているのが耳です。

耳の内側はうさぎの体の中で毛が生えていない数少ない場所の一つ。

 

外側の毛も他の所と比べて薄いですよね。

うさぎの耳にはたくさんの血管がはりめぐらされていて、血液が耳を通ると、外気にさらされて温度が下がります。

耳が熱いときは、耳に血を集めて冷やし、身体の熱を冷ましている最中です。

 

運動後、寝ているときなどは、身体の熱を下げようと、耳が熱くなりやすくなります。

しばらく様子を見て、熱くなくなれば問題ありません。

ただ、耳の熱が続いたり、他の症状も見られる場合には、身体に異常が起きている可能性もあります。

 

耳が熱いときの病気①熱中症

耳が熱いのと同時に、ぐったりしていて息が少し上がっているような様子がみられたら、熱中症になっているかもしれません。

すぐに部屋の温度を24度以下に下げて、お水を与えてください。

飲みたがらなかったら、無理やり飲ませる必要はありません。

 

体温を測って41度以上であれば、濡れタオルなどで身体を冷やしながら、すぐに病院に向かってください。

体温を測ることができなかったり、41度以下のときは体を冷やすと逆に良くない場合もあります。

 

とにかく、うさぎがぐったりしているという状態は緊急事態なので、すぐに病院に電話して獣医師の指示を仰いでください。

ぐったりまではしていなくても、暑さで食欲がなくなることもあります。

 

ここで注意してほしいのが、うさぎの食欲不振は、人間の夏バテとは比較にならないくらい重大な事案です。

うさぎは1日食べないだけで命に関わることや、その後、数か月にわたる治療が必要な事態になることがあるのです。

「少しでもおかしいと思ったら即病院」は、うさぎを飼う鉄則です。

 

うさぎの熱中症予防

うさぎは暑さにものすごく弱いです。

飼いうさぎの元となったアナウサギは、もともと寒冷なヨーロッパにいたので、日本の暑さなんてたまったものではありません。

夏は24時間エアコン必須です。

 

水はいつも新鮮なものを用意して、ケージには直射日光が当たらないように注意しましょう。

かといって、エアコンの風が直接当たる場所もよくないので、程よく涼しく快適な場所を探してあげてください。

また、夏だけでなく、冬にも熱中症にかかる場合があります。

 

それは、飼い主がうさぎを気遣うあまり、冬も暖房を入れて温かくしすぎてしまうケースです。

うさぎは夏にはめっぽう弱いですが、逆に寒さにはものすごく強いです。

人間がぶるぶる凍えるような寒さでも、うさぎはへっちゃらです。

 

むしろ気持ちいいぐらいなんじゃないでしょうか。

うさぎのためだけをいえば、冬に暖房はいりません。

ですが、それだとうさぎは平気でも人間は風邪をひいてしまうので、低めの温度にエアコンを設定して、人間は寒かったら厚着をしてすごしましょう。

 

また、一番よくないのは、昼間は暖房でポカポカにして、夜はエアコンを切ってキンキンに冷えた部屋にしてしまうことです。

うさぎは暑さにも弱いですが、寒暖差にもすごく弱いです。

20~24度くらいが人にもうさぎにも快適な温度ですので、常にそれくらいの温度になるようにしておくのが一番良いです。

 

耳が熱いときの病気②感染症

何らかの感染症によって発熱し、耳が熱くなっている場合があります。

うさぎの体温は通常38~40度ほど、と人間よりもちょっと高めなので、人と比べてちょっと温かいぐらいなら問題ないです。

 

感染症で熱が出ているときには、無理に冷やそうとするとかえって良くありません。

また、熱以外にも鼻や呼吸、糞の様子、食欲や元気があるかなど、いつもと違った様子がないかチェックしてください

 

鼻水やくしゃみが出ていたり、呼吸が苦しそうな場合にはパスツレラ菌に感染している可能性があります。

他にもいつもと違った様子が見られたり、なかなか熱が下がらなければ、早めに病院につれていってください。

 

耳が冷たいとき

うさぎの耳は体温調整の役割を果たしていますので、熱いときもあれば冷たいときもあります。

あまりに冷たく、身体もガタガタ震えているような場合は、体温が下がっているので、耳や身体をマッサージして温めてあげてください。

また、消化器などのトラブルで体温が下がっていることもあります。

 

耳が冷たいときの病気 毛球症(胃腸うっ滞)

毛球症とは、毛づくろいのときなどに飲み込んだ毛が上手く排出されず、お腹に溜まってしまう病気です。

少し前までは、抜け毛の飲み込みすぎが原因だと考えられていましたが、今は胃腸が弱って飲み込んだ毛を排出できないことに原因があるといわれています。

 

うっ滞とは、なんらかの原因で、胃腸の動きが弱まって、食べ物やガスが溜まってしまうことです。

つまり、毛球症とは飲み込んだ毛によって、胃腸うっ滞を起こしている状態ですね。

 

うっ滞の原因は、ストレスや、急激な温度の変化、食べ過ぎや歯の伸びすぎなどがあげられます。

症状は低体温の他に、食欲や元気の低下、うんちの量が減るなどです。

 

水分を多めに与えて、身体を温めるようにしましょう。

症状が続くようなら、早めに病院で診察してもらってください。

 

耳垢が溜まっている

うさぎの耳を除くと、奥の方に茶色っぽいカスのようなものが溜まっていることがあります。

これがうさぎの耳垢です。

特にロップイヤーなどの耳が垂れている品種は耳垢が溜まりやすいので注意しましょう。

 

うさぎの耳は繊細なので、基本耳掃除などで触ったりする必要はないです。

気になるようなら病院で見てもらってください。

 

あまりに耳垢が多かったり、ニオイがするようであれば、何か異常が起きている可能性があります。

垂れ耳種の場合は、耳の中の様子が普段から分かりにくいので、一日一度は耳を持ち上げてチェックしてあげてください。

 

耳垢が多い場合①耳ダニ症

耳垢が多く、痒がっているようなら、うさぎの耳の中にダニがいる可能性があります。

うさぎの外耳炎の中で最も多い原因がダニです。

 

ウサギキュウセンヒゼンダニという、その名の通り、うさぎの耳の中だけに住み着くダニがいます。

他のうさぎから移ることで感染しますが、ブリーダーやペットショップにいる時点で感染している場合があります。

ダニが住み着くと、耳垢の他に、フケや発疹、耳たれが出たりして、かゆみが酷く、痛みが出ることもあります。

 

耳垢が多い場合②細菌性外耳炎

細菌によって外耳炎が起きている場合には、ダニよりも治療に時間がかかることが多いようです。

地道に投薬と耳掃除を続けることになります。

 

ダニなどによって耳に痒みが出ていると、掻いてツメで傷つけてしまい、そこから細菌に感染してしまうこともあります。

放っておくと内耳炎や中耳炎に発展してしまうので、早めに病院での治療が必要です。

 

耳が腫れている

うさぎの耳は、とっても薄くてペラペラです。

その耳が厚く腫れてしまったり、イボのようなものができているときには、次のようなことが考えられます。

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耳が腫れている原因①耳血腫

耳血腫とは、耳に血液などが大量に溜まってしまう病気です。

犬や猫がかかることが多く、うさぎがなることは滅多にありませんが、かからないわけではありません。

 

珍しいだけに発見が遅くなり、気づいたときには重症化してしまっていることもあります。

耳血腫になると、耳の腫れの他に、足で掻いたり、頭を振ってかゆがっている様子がみられることもあります。

悪化すると痛みも出るので、耳がいつもより腫れていると感じたら、早めに病院で見てもらうようにしましょう。

 

耳が腫れている原因②腫瘍

耳にボコっとしたできもののような腫れが見られる場合は、腫瘍ができている可能性があります。

腫瘍は脂肪などが溜まっている良性のものから、できるだけ早く取り除くべき悪性のものまであります。

これは獣医さんでも、詳しく検査してみなければわかりません。

 

また、良性の場合でも時間がたって悪性に変わることもあります。

放っておくと、段々大きくなって皮膚が割けてしまうこともあるので、早めに病院で診てもらってください。

 

うさぎの耳の病気を予防するために

耳はうさぎにとってとても大事な器官です。

日ごろからチェックをかかさないことで、耳の病気を防ぐことができます。

 

一日一度はお耳のチェックを

毎日なでなでするついでに、耳もチェックするようにしましょう。

熱すぎず冷たすぎないか、耳垢は溜まっていないか、傷ついていないかなど。

特に耳垂れ種は耳の病気になりやすいので、必ず持ち上げて異常がないか覗いてみるようにしましょう。

 

耳に飾りをつけない

アニメやキャラクターのうさぎは、耳にリボンなんかをつけていることがよくありますね。

けれど、実際のうさぎの耳に飾りをつけるのは要注意です。

締め付けによって血行障害を起こし、最悪の場合は耳が壊死してしまうこともあります。

 

でも、耳にリボンとか飾りのついたゴムとかつけてあげるとかわいいんですよね、わかります。

どうしても付けたいときは、締め付けないように、ゆるく付けるだけにしておきましょう。

 

そして、付けっぱなしにせずに、写真を撮ったらすぐにはずしてください。

飼い主が外さなくても、すぐにうさぎが自分で取ってしまうと思いますが。

 

無理な耳掃除は×

うさぎの耳は人とは違った構造になっているので、獣医からの指示がないときには、綿棒での耳掃除は禁物です。

反って耳を傷つけてしまう恐れがあります。

 

耳垢が少し気になったときには、ベビーオイルをつけたガーゼや脱脂綿などで優しく拭いてあげましょう。

大量に耳垢が出ているときや、痒がっているときは、即病院の一択です。

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