飼っているうさぎが餌を食べなくなったらどうしたらいいでしょうか。
飼い主にとっては、とても心配なことですよね。
病気なのか、それとも一時的な食欲不振なのか。
今回は、うさぎがご飯を食べない原因、症状と対策についてをご紹介します。
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うさぎがえさを食べない原因
うさぎが餌を食べない原因にはどういったことがあるのでしょうか。
うさぎが餌を食べない原因は?と聞かれると、それはもう数え切れないくらいあるようです。
もっとも、一般的な原因とされているので、口の中の問題です。
というのも、げっ歯類ですから、うさぎもどんどん歯が伸びてしまうのです。
こうなると、食べにくくなるので、食欲不振のように見られてしまうことが多いです。
そして、もう一つは胃腸の機能の低下です。
胃腸の運動機能が低下すると、お腹が空いたという信号が伝えられずに、食欲がなくなりどんどんやせ細ってしまうことになります。
これ以外にも様々な原因があります。
例えば膀胱結石なども多いですし、皮膚の炎症などもよくあるケースです。
さらに、怪我や異物を誤って飲みこんでしまった場合など、飲み込みについてはうさぎはかなり多いようです。
他には、感電や骨折・脱臼、神経障害や腎臓の病気、そして肝臓の病気などがあります。
もっと言えば、心不全うあ肺炎など呼吸器の炎症もあります。
腫瘍、中毒、子宮の炎症、さらには眼の病気など、あげていけばキリがなくなってしまうのです。
そして、餌を食べない原因として気温が関係してくることが多いです。
うさぎは本来夏の暑さにも、冬の寒さにも弱いです。
食が細くなって、餌を食べないとなると、夏や冬に多いことはないでしょうか。
そのときは、夏の暑さや冬の寒さが大いに影響していると考えていいでしょう。
見た目で、うさぎに異常がないようなときは、獣医師としてもうさぎが餌を食べない原因を特定するのは難しい作業になるのは間違いありません。
それでも、そのような原因があるにしても、うさぎが現実に餌を食べないということは、うさぎの体に何か変調があるのは間違いありません。
うさぎは絶食に耐えられない
うさぎが犬や猫と大きく違う点があります。
それは、うさぎが24時間以上の絶食に絶えられない動物だということです。
通常で、犬は5日、猫は2日くらいの絶食には耐えられるそうです。
これは、肉食動物と草食動物の違いとも言えますね。
野生のライオンはもっと長い日数の絶食に耐えられるそうですし、餌を求めて何日もサバンナをさまよう光景をテレビなどで見た人も多いでしょう。
いっぽうの草食動物はなんでもそうなのですが、常に草をはんでいる印象を受けます。
常にそこにある餌を食べるということで、生命を維持しているということですね。
それは、草がなかなか消化しないということも影響しているようです。
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うさぎが餌を食べないとどうなる?
うさぎが餌を食べないと結果的には死んでしまうのですが、その前に様々な問題が起こるのです。
一つは、胃腸などの消化器の運動能が低下してしまうことで、食欲がますますなくなってしまうことです。
犬や猫などは、寝ていても24時間胃腸が動いている動物と違って、うさぎの場合では繊維質は栄養であり、腸を動かす原動力でもあるのです。
繊維質の食事をとらないと胃腸が動かなくなります。
胃腸の中に残された食べかすが異常発酵して胃や腸にガスがたまるようになります。
そうなると、苦しくなって食べられなくなり→食べられないと腸が動かなくなり→動かないから余計ガスがたまるという悪循環で、後はどんどん食欲不振になっていってしまうのです。
二つめは、うさぎが24時間以上餌を食べないと脂肪肝という肝臓の病気になるということです。
腸管からの栄養の吸収が滞ってしまうと、エネルギーを得るために、全身に散らばった脂肪を肝臓に集めようとします。
これをエネルギーに変えようとする性質からきているのです。
そうなると、全身から集まってきた大量の脂肪を肝臓は処理しきれなくなります。
これによって、肝臓の機能が低下してしまうのです。
三つめの問題は繊維質が腸内に供給されないと、腸内にある細菌のバランスが崩れてしまうことです。
繊維質の量が少なくなると、腸の中で少数派のクロストリジウムなどの悪玉菌が増え始めます。
これが一定量を超えると毒素などをばらまき始め、これによってさらに食欲が落ちていくのです。
私も経験があるのですが、いつもは食欲旺盛なうさぎが何も食べなくなると心配になりました。
特にいつもはもりもり食べているのに、一口食べては休んで、さらにもう一口食べてはやめてしまうということの繰り返しを見ていると、食べたいのに食べることができないのだなということがよくわかるのです。
うさぎはそういったことは滅多にないのですが、夏や冬などの暑い寒いといった時期は特に注意しなくてはいけません。
さらに、そういった季節でなくてもうさぎの日頃の観察を怠らないようにしなくてはいけません。
ちょっと出かけてしまって、うさぎを見ないときが1日以上続いてしまうと、うさぎが死んでしまっていたという状況にもなりかねないのです。
そういってしまうと、うさぎを飼っているのでどこにも行くことができないと感じる人もいるでしょう。
しかし、生き物を飼うというのはそういった責任も大事だということをしっかりと認識しておかなければいけません。
気になればすぐにでも病院へ
食欲がなくなって餌を食べないとなると、すぐにでも病院に連れていったほうがいいでしょう。
病院に行くと、具体的には点滴などをして体力の回復を行うようにようになります。
さらに、腸管運動機能亢進薬という薬を投与されることが多いようです。
また、点滴の他に強制的な食餌をする場合もあります。
そして、最近の問題も否定できない場合は抗生剤の投与なども行われます。
日頃からうさぎを観察することが大切です。
それでも、餌をまったく食べないという状況を観察するのではなく、食欲がなくなり、うんちもしないようでしたら、すぐにでも病院に行くようにしましょう。
うさぎは24時間餌を食べなければ死んでしまうということをしっかりと理解しておかなければいけません。
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