うさぎにぶどうは与えてはいけないNGな食べ物!糖質と腎不全を起こす可能性

うさぎが好きな果物のなかに、ぶどうがあります。

ぶどうは甘くて水分量が多いので、うさぎにとっても食べやすくおいしく感じるのでしょう。

しかし、わたしはぶどうはうさぎには与えてはいけない食べ物として結論を出しました。

今回は、なぜそのような結論を出したのか、ぶどうはうさぎにとってどのような影響を与えるのかについてご紹介します。

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ぶどうは糖質が高い果物

うさぎの飼育本を読むと、食べていい果物については、りんご、バナナ、パイナップル、イチゴなどが挙げられていることが多いです。

 

「バナナはうさぎに与えていけないNGな果物!糖質量と危険性」で書きましたが、推奨されているバナナに対して、長年うさぎを飼ってきた経験から、わたしは食べさせてはいけない食べ物だと思っています。

バナナは果物のなかでも2番目に糖質が高い果物で、少し食べるだけでも消化器官に悪影響をおよぼす危険があるためです。

 

そして今回の主役、ぶどうはというと、ぶどうも糖質量がかなり高い果物です。

糖質量1位のドリアンを筆頭に、ぶどうは100gあたり15.2gの糖質量と、果物のなかでワースト6位の結果となっています。

 

りんごの糖質量と比較してみる

では、うさぎに与えていい果物で、うさぎが大好物なりんごとぶどうの糖質量を比較してみましょう。

 

100gあたりの糖質量

りんご 13.1g

ぶどう 15.2g

 

比較してみると、その差は2.1gと、それほど大差はありません。

うさぎの小さな体にしてみると大きな差ですが、それでもぶどうは食べると危険なのに、りんごはOKなのはおかしいと思います。

しかし、ぶどうに潜む危険は、糖質量だけではないのです。

 

ぶどうを食べると腎不全を起こす可能性がある

詳しくは解明されていませんが、うさぎがぶどうを食べると、稀に急性の腎障害を起こしてしまうことがあります。

腎臓は体のなかの老廃物や毒素、尿素を排出し、体液の状態を良好にたもってくれる働きをしています

 

この腎臓の75%が機能しなくなると、体に異常がでるようになり、腎不全という病気になります。

うさぎは原因不明の腎不全になりやすい特徴があり、とくに7歳以上の高齢なうさぎは発症しやすいです。

 

腎不全になると体の老廃物が排出できなくなるので、臓器が機能が低下してしまいます。

症状が進行していくと尿毒症になって、命の危険に関わることになります。

 

腎不全には数年かけて徐々に状態が進行する「慢性腎不全」と、数時間~数日で症状がでる「急性腎不全」とがあります。

今回問題となるのは、急性腎不全のほうです。

 

急性腎不全の原因

急性腎不全の原因は、血液が送られなくなったり、おしっこの通り道が何らかの理由でふさがれてしまったりとあります。

メカニズムは解明されていませんが、ぶどうを食べた後に、急性腎不全を起こし、旅立ってしまったといううさぎは少なからずいます。

 

うさぎの研究はまだ進められていないものが多く、病気の原因やメカニズムの解明は進んでいないのが現状です。

ですが目には見えていませんが、ぶどうを食べると何らかの数値が上がったり、症状が進行するということがあるそうです。

 

貧血、食欲不振の症状も

獣医が書いた論文の内容ですが、ぶどうを日ごろから与えていたうさぎが、腎障害、貧血、食欲不振の症状が表れたそうです。

症例としては少ないそうですが、それでもぶどうがうさぎに悪影響を与えていることを表しています。

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虫歯になる

これはぶどうだけではなく、糖質の高い果物すべてに言えることですが、糖質をとると虫歯になる可能性が高まります。

獣医のなかでも、「うさぎは歯がのびるから虫歯なんてないよ」という獣医がいますが、これはヤブ医者で、うさぎに対して無知なので気を付けましょう。

 

うさぎの虫歯はやっかいで、歯がのびるから虫歯ができても問題ないという考えがありますが、これは間違いです。

都合よく歯の部分だけに虫歯ができればいいですが、多くの場合は歯と歯茎のあいだに虫歯ができるため、歯がのびても虫歯はそのままです。

 

もちろんうさぎは「この歯が痛い」ともいえないので、多くの場合は発見されずに虫歯が進行し、エサが食べられなくなってしまいます。

抜歯することで虫歯は治療できますが、レントゲンでも判断が難しいので、うさぎ専門の獣医さんではないと診断は難しいです。

そのため、「原因は分からないけれど、うさぎがご飯を食べなくなってしまった」という事態をふせぐためにも、糖質の高い果物は与えてはいけません。

 

ぶどうは少量でも問題がある可能性がある

「でもうちのうさぎはぶどうが好きで食べているし、何の問題もないよ」と思う飼い主さんも多いと思います。

しかし、ぶどうが腎臓に悪影響を与えるというのは、症例からいうとわたしは間違いないと思っています。

 

そのため、ぶどうを少量ずつ、1週間に1回ほどの頻度で、ごく少量ずつを長年与えたとします。

すると急性腎不全にはならないとしても、慢性腎不全になる可能性はじゅうぶんにあると思います。

 

高齢のうさぎが慢性腎不全になりやすいのは、さまざまな影響があると思いますが、じつはわたしたち飼い主が与えている食べ物が原因なのではないかと思います。

それの一つの原因として、ぶどうは無視できない果物だと思います。

 

ぶどう好きだったクマちゃん

このようにぶどうは危険だと書いてきましたが、じつはわたしも3年前までは2週間に1回のペースでうさぎにぶどうを与えていました。

そのなかでぶどうが大好きなミニレッキスのクマちゃんがいたのですが、わたしがぶどうを食べていても寄ってくるので、かわいいあまり、ついついあげすぎていました。

 

そして8歳になったころ、慢性腎不全と診断され、回復させようと頑張りましたが旅立ってしまいました。

かかりつけの獣医さんの言葉ですが、「うさぎの体調のほとんどは、飼い主の責任」と言われたことがあります。

 

厳しい人ですがとても信頼のできる、うさぎに詳しい獣医さんです。

この言葉のとおり、うさぎの体調はそのすべてが飼い主の行動によるものだと思います。

それからわたしはクマちゃんのことを思い出し、クマちゃんの食べていた物や行動を考え、結論として、ぶどうがいけなかったんじゃないかとたどり着きました。

 

あまりほかの食べ物には興味を示さなかったクマちゃんが、ぶどうにだけは食いつきたので、それが特徴だったんですね。

糖質が多いということは、うさぎにとっても甘くておいしいと感じられるので、クマちゃんはぶどうが大好きだったんだと思います。

 

クマちゃんが大好きなぶどうを食べられたことは喜ばしいことですが、飼い主として、8歳までしか生きさせてあげられなかったことが今でも後悔として残っています。

うさぎに何を与えるかは飼い主次第です。

ぶどうを与えるかどうか、よく考えてみてください。

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