うさぎの寿命は4~7年で、人間でいうと40代、50代ほどの年齢となっています。
うちのうさぎは10年生きることを目標としてかかげており、みんなに長生きしてもらうために日々、うさぎの勉強をしています。
今回は、うさぎの平均寿命について、人間に換算しての年齢、ギネス記録のうさぎ、寿命をのばすための飼育方法をご紹介します。
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うさぎの平均寿命は4~7年
野生のうさぎの寿命は2年ほどと短命ですが、これは捕食されてしまうことが一番の要因です。
うさぎは草食動物なので、食物連鎖のなかでは下位層に位置するので、この寿命はしかたのないことかもしれません。
しかしペットとして飼われているうさぎは、野生のうさぎよりもっと長生きです。
平均寿命は4年~7年ほどで、8年以上生きる、長生きのうさぎも増えています。
種類によって寿命は変わらない
うさぎの品種は49種類ありますが、うさぎは品種によって寿命がかわることはありません。
寿命は飼育環境と食べ物によって大きく左右されることが分かっており、それ以外の要因は少ないです。
しかし、わたしの飼育の経験から、体格の大きさには寿命が作用されるのではないかと思っています。
ネザーランドドワーフやポリッシュ、ミニレッキスなど、体重が1㎏~1.5㎏ほどの小さなうさぎは、体格が大きなうさぎに比べて短命な場合が多かったです。
そもそも動物は体格の大きさである程度寿命が変わるので、数キログラムの差ですが、ドワーフうさぎは短命になりやすいのかなと思います。
逆に、フレミッシュジャイアントや日本白色種のような体重が3キログラム以上のうさぎは、ドワーフに比べて長生きすることが多かったです。
うさぎと人間の年齢表
うさぎの年齢を、人間の年齢に当てはめてみた年齢表です。
若いころほど歳をとる速度が速く、わずか1年で人間でいう成人をむかえるほどの成長をします。
人間の年齢で考えると、ほんとうにうさぎの1年1年は大切な時間なんだなと思います。
1か月 2歳
2か月 5歳
3か月 7歳
6か月 13歳
1歳 20歳
2歳 28歳
3歳 34歳
4歳 40歳
5歳 46歳
6歳 52歳
7歳 58歳
8歳 64歳
9歳 70歳
10歳 76歳
11歳 82歳
12歳 88歳
13歳 91歳
14歳 98歳
うさぎの寿命が延びてきた理由
長生きするうさぎが増えているのは理由があり、一番の理由はエサの品質が向上したことです。
日本のペットフードはまだまだ国際的な基準と比べると劣りますが、それでも10年前と比べると品質が向上してきました。
また、少しずつですがうさぎの医療も発達しており、治療できる病気も増えてきました。
それでもまだまだペットとして人気の高い犬猫と比べると医療の発達は遅いのが現状です。
うさぎがもっとペットとして人気となり、医療の発展がすすめば、平均寿命はもっとのびる可能性があります。
うさぎは10歳まで生きられる
うさぎの寿命は4~7年と、人間でいえば40代、50代あたりになります。
これは人間的な感覚でいうと、まだまだ早く、短命であるといえます。
犬猫はというと、平均寿命はぐんぐんとのび人間でいうと70代、80代まで生きることが増えています。
うさぎの寿命がのびてきたといはいえ、なぜ、犬猫と比べるとまだまだ短命なのかというと、うさぎを専門として診察できる獣医が少ないことがあります。
医学は日々進化しており、論文や本は毎日のように更新されます。
獣医はそれを追っていくのですが、やはり動物病院にくるペットはほとんどが犬猫なので、そちらの研究がメインになり、うさぎは後回しにされてしまいます。
うさぎの専門医が増えれば、うさぎの平均寿命は10歳になる可能性があり、人間でいうと76歳にまでなります。
そのくらいの体の力を、うさぎはまだ蓄えているということです。
亡くなる原因
うさぎがなくなる原因は、病気である腫瘍がありますが、ほとんどは飼い主の飼い方によるものです。
エサの与え方の問題による不正咬合、下顎膿瘍、上部呼吸器感染症。
エサのあげすぎ、カロリー過多による肥満の飛節膿瘍。
カルシウムを摂取しすぎた膀胱結石。
食事ひとつとっても、これだけの病気があり、これはエサを与えている飼い主の責任です。
うさぎは自分の体に悪いものがわからず、与えれば与えただけ食べてしまうので、食事には注意しなければなりません。
オスとメスでの寿命の違い
オスとメスとで寿命の違いがあるかというと、基本的にはありません。
去勢手術をすると、オスはナワバリ意識が低くなり、闘争心が低くなるため、そのぶん穏やかになり寿命がのびることがあります。
またメスとオスともに、去勢手術をすることでかかりにくくなる病気があります。
精巣や卵巣に病気ができにくくなるので、去勢手術しないときと比べると病気のリスクが減ります。
しかし必ず病気ができないというわけではなく、できにくくなるということなので、予防は必要です。
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ギネス記録のうさぎは18歳
10歳を超えればすごいといううさぎの寿命で、なんとギネスブックには18年10.75ヶ月生きたうさぎがいるという記録があります。
オーストラリアのFlopsy(フロプシー)ちゃんという名前で、1964年から1982年まで生きたそうです。
これは人間の年齢でいうと、130歳にあたるので、どれほどすごい偉業なのかがわかります。
2位はアメリカのジャージーウーリーという品種のうさぎの、Do(ドゥー)ちゃんが17歳と2週という記録をしています。
1996年~2013年なので、かなり最近の記録ですね。
3位はイギリスのミニチュアラビットのヘーゼル16歳。1993年~2009年。
4位はアメリカのネザーランドのジョージ。1994年~2008年。
Doちゃんの飼い主インタビュー
ギネス記録2位のDoちゃんの飼い主さんが、うさぎの長生きする秘訣について取材に答えているレポートがあります。
それによるとDoちゃんには一切くだものや野菜を与えなかったそうです。
食べてよいとされている、にんじんやりんご等も、一切与えないという方針を貫いていたそうです。
そのかわり、与えていたのは牧草とペレットだけ。
うさぎに悪い影響を与えるかもしれない食べ物は与えないという、シンプルな食事を基本としていたそうです。
そしてこの食事法で、ほかに飼っているうさぎも12歳と14歳という長生きができたそうで、無駄なものを与えないというこの方法は効果が高いことを表していると思います。
Doちゃんだけが長生き遺伝子をもっていたわけではないんですね。
寿命をのばす飼育方法
うさぎ専門医を探しておく
犬猫の専門医は多いですが、うさぎの専門医となるとがくんと数が少なくなります。
うさぎは医学も進歩していませんし、診察するとかえって具合が悪くなるという、なんとも医者泣かせな面をもっているので、獣医のなかでも苦手意識をもっている人も多くいます。
近くの動物病院にかかっても、ほとんどの場合、うさぎの専門的な診察は得られません。
そのため、うさぎが元気なころから専門医を探しておくことが大切です。
専門医の探し方は、うさぎは連れて行かなくていいので、うさぎの便を持って行って、それをどう検査するかである程度判断できます。
うさぎの便はただ見て触るだけではわからないことが多く、顕微鏡で見てみなければ状態がわかりません。
そのため、顕微鏡を使わない獣医はうさぎについての知識が乏しいと判断できます。
顕微鏡を使ってみるのなら、そこはまずは合格です。
良い病院の探し方は「うさぎの病院の料金まとめ。ストレス問題と良い獣医の探し方」をご覧ください。
エサはペレットと牧草だけ与える
うさぎの飼育本には、「エサのメインはペレットと牧草、そして野菜を与えて、少しなら果物も与えてOKです。」と書いてあります。
しかし、17歳のうさぎを育てたDoちゃんの飼い主も言っていますが、野菜と果物は必要ないものです。
むしろ腸内環境を壊し、体に悪い影響を与えるものです。
じつはうさぎの栄養自体は、ペレットと牧草だけでじゅうぶんに足りています。
恰好品として、おいしい野菜と果物を与えているだけなんですね。
人間でも、健康によいとさる青汁や野菜、納豆や魚だけを食べて、肉やお菓子、パン類をいっさい禁止すれば長生きすることができます。
しかし、それだとおいしいと感じる喜びは奪われてしまいますよね。
ここは飼い主の考え方しだいですが、与えるものは慎重に、分量と頻度を考えて与えましょう。
病気を予防する
うさぎの病気はほとんどが飼い方によるものから発生します。
そのため、事前にうさぎはどのような病気にかかりやすいか、どのような予防策をとっていれば長生きできるのかを、獣医任せではなく飼い主も勉強しておかなければなりません。
よくわかるウサギの健康と病気―あなたのウサギを病気にさせない本
うさぎの病気に関する本は少ない中で、この「よくわかるウサギの健康と病気―あなたのウサギを病気にさせない本」は良書です。
うさぎがどのようにして病気にかかるのかというメカニズムがわかり、尚且つ病気にさせない予防法を重点に書かれている本です。
わたしはこの本を読んで飼育方法を実践していますが、うちのうさぎはほとんどが10歳越えの長生きうさぎになっています。
うさぎはしっかりした飼い方さえ確率されれば、もっと長生きができる動物なんですね。
病気になったうさぎの寿命
以前ロップイヤーのミミちゃんが、4歳のころ斜頸になってしまいました。
斜頸とは首が曲がった状態で固定されてしまうことで、病名ではなく首の傾きの状態を表す言葉です。
原因はパスツレラ感染のための内耳炎だと診断されましたが、それ以来、首がもとの状態に戻ることはありませんでした。
チモシーをうまく食べることが難しくなったので、いつも手で食べさせていたりと、なにかと介助は必要でした。
食欲は旺盛で、いつもたくさん食べてくれていました。
ほかにも、獣医さんから斜頸になると傾いているほうの足に負担がかかり、歩けなくなってしまうことがあると言われたので、足のマッサージも毎日行っていました。
頭の傾きから転倒してしまうことも多かったので、ミミちゃんのケージだけは特別に四方をクッションでカバーして、転んでも痛くないように工夫していました。
そのかいあってか、高齢になってからも動き回ることができて、最終的には12歳7か月という生涯をまっとうしました。
うさぎのなかでは長生きなほうで、人間でいうと90歳くらいですね。
どんな病気にかかっても、お世話次第で寿命をのばすことはできるはずです。
それができるのはわたしたち飼い主だけなので、病気のことについてよく理解し、適切なケアをしていきましょう。
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