うさぎの可愛い仕草はたくさんありますが、そのなかの一つがあくびです。
前足をぐぐーっと伸ばして小さな口を精一杯広げ、普段はあまり見られない小さなチョコンとした歯が見えるうさぎのあくび姿はたまらなくかわいいです。
うちのうさぎたちもたまに並んであくびをしていて、とても癒されます。
人間だと眠いときや退屈なときにしてしまうあくびですが、うさぎのあくびには一体どんな意味があるのでしょうか。
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うさぎがあくびをするのはどんなとき?
うちのうさぎ達がよくあくびをしているのは、こんなときです。
・横になってくつろいでいるとき
・ケージの中に入っているとき
・病院の診察台の上
・大事な物をかじられて、私がつい怒ってしまったとき
などです。
これはうさぎのあくびには二つの理由があるからです。
リラックスしているときや退屈なとき
足を延ばしてくつろいでいるときなどに出るあくびは、うさぎがとてもよくリラックスしている印です。
リラックスしてつい眠くなってしまっても、うさぎは野生では常に敵を警戒していなくてはいけないので、眠ってしまわないようにあくびが出ます。
眠い時にあくびが出るのは、人間と同じですね。
家に新しく迎えたうさぎがあくびをしだしたら、家や飼い主に慣れてリラックスしだした証拠ですね。
ですが、うさぎがあくびをするのにはもう一つのケースがあります。
緊張しているとき
あくびは脳に酸素を送るために出ると言われています。
緊張して脳がストレスを感じると、酸素を取り入れて緊張をほぐそうとするのです。
怒っているときにするあくびは、決して話を聞いていないわけではなく、うさぎなりに怒られていることをわかっているからなんですね。
そしてリラックスしているときと緊張しているとき以外にも、更にもう一つ、うさぎがあくびをする原因があるんです。
うさぎのあくびは病気のサインかも?
あくびをするのは脳に酸素を送るため、と上でも書きました。
つまり、脳に酸素が足りていないとあくびをすることがあります。
見るからにリラックスしているとき、たまにあくびをするくらいなら問題ありませんが、あまりに頻繁にあくびをするのは、何か体に異変が起きているからかもしれません。
あくびが一つのサインとなる病気には、次のようなものがあります。
脳卒中や脳腫瘍など、脳の異常
脳に血栓や腫瘍ができて、血液の流れが悪くなると酸素不足となりあくびが出ることがあります。
うさぎは体の大きさに対して心臓が小さく、そのぶんたくさん動かして血液を送るので血圧がとても高いです。
血圧が高くなると血の塊ができやすくなり、毛細血管が張り巡らされている脳につまりやすくなります。
また、家うさぎの主食はペレットや牧草など乾燥しているものが主となるので、水分不足になりやすいのも血液をドロドロにして詰まりやすくなる要因の一つです。
うさぎが起こしやすい斜頸の原因は、脳卒中なのではないかともいわれています。
頭をぶつけた後、高い所から落ちた後などに頻繁にあくびが見られるようになったら脳卒中の疑いがあるかもしれません。
歩き方はフラフラしていないか、目つきはおかしくないかなど様子をよく見て、病院で相談してみましょう。
心不全、心肥大など心臓の異常
心臓に異常があるときにもあくびが出やすくなります。
上でも書いた通り、うさぎの心臓は常にとても速いスピードで動いています。
その分心臓への負担も大きいです。
あくびの他に息切れや動いているとすぐに疲れて座り込んでしまうといった症状が見られたら、心臓に異常がある可能性があります。
病院で心音を聞いてもらったり、心電図を取ってもらうなどして検査をしてもらいましょう。
胃腸の異常
胃腸系に異常があるときにもあくびがよく見られるそうですが、そのメカニズムはよくわかっていません。
うさぎはストレスに弱く、少しの環境の変化でも下痢をしたり食欲がなくなったりと胃腸にダメージを受けやすいです。
うさぎにとって食欲不振は命取りです。
人間や犬猫だったら数日食べなくてもなんとか生きていけますが、うさぎは24時間以上の絶食には耐えられません。
それでなくとも、少し食べなくなると運動機能が低下してますます食べれなくなってしまいます。
「そういえばちょっと食欲が減っているかな?」と思ったときには、パパイヤやパイナップルなどを消化酵素の含まれた果物を少量あげるのも良いです。
それでも食べる量が戻らないときには何か病気になっている可能性もあるので、病院で詳しくチェックしてもらいましょう。
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歯が伸びすぎている
うさぎの歯は放っておくとグングン伸びていきます。
木や固い食べ物などをかじることで少しずつ歯を削っています。
うさぎがその辺にある物はなんでもかんでも齧るのは、そのためです。
歯が伸びるときのむず痒さで、とにかく物をかじりたくなるようです。
齧る物がないと、歯がどんどん伸びていき、口が閉じられなくなってしまうことがあります。
そうすると、やたら口を動かしたり、口を大きく空けるあくびが多くなるというわけです。
上前歯は覗くとすぐ見えるのでわかりやすいですが、気を付けたいのは下側の奥歯です。
奥歯は口を開けても見えにくいので、伸びすぎに気が付きにくいです。
あくびの他に、よだれが出るようになった、やたら毛づくろいをするようになった、いつもと違うものを食べたがる、といったサインが見られたら、歯が伸びすぎているのかもしれません。
かじり木を用意してあげるか、病院で削ってもらいましょう。
うさぎがあくびをしていたら
色々書きましたが、うさぎがあくびをしているからといって即異常があるというわけではありません。
先にも書いたように、あくびはリラックスして落ち着いている証拠でもあります。
何か体に異変が起きているときには、あくび以外のサインも必ず出るはずですから、よく様子を観察しましょう。
うさぎは鳴き声も少なく、表情の変化もあまりない生き物です。
その分何気ない仕草に感情や体調の変化が表れてくるので、飼い主はよく自分のうさぎを見ていてあげてくださいね。
他に異常がないようなら、状況に応じてこんな風にしてみましょう。
リラックスしている様子のとき
うさぎがリラックスして眠そうにあくびをしているときは、なるべくそっとしておいてあげましょう。
あくびをしているから退屈なのだと思って遊ぼうとすると、せっかくのくつろぎタイムを邪魔してしまいます。
なでなでが好きな子ならそっと撫でてあげてもいいですが、うさぎはあまり触られるのが好きじゃない子も多いです。
あくびをしていなくても、薄めを開けてじっとしているときは眠っているかもしれません。
うさぎは目を少し開けたまま寝ます。
リラックスした様子のときは、なるべく静かにして落ち着いた環境を作ってあげましょう。
緊張している様子のとき
うさぎは非常に警戒心が強く、ちょっとしたことでもストレスを感じてしまいます。
家の外に出たときだけでなく、新しい家具や置物などがあるときや、聞きなれない音がするときなど、緊張してあくびが出るようです。
「大丈夫だよ」と優しく声をかけて、頭や首をそっと撫でてあげてください。
ケージの中でうさぎがあくびをしているときは、運動不足になっていることもあります。
一日一回はケージの外に出して思いっきり走らせてあげてください。
リードをつけて外をうさんぽするのも良い気晴らしになります。
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