うさぎの歯は切らないとどんどん伸びていき、伸びすぎるとエサを食べるのにも支障が出てきます。
不正咬合という病気になることもあり、うさぎの歯を適切な長さに保つのは大切なことです。
今回は、うさぎの不正咬合の病気について、原因と治療法、予防までをご紹介します。
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うさぎの不正咬合について
うさぎの不正咬合についていろいろと調べてみました。
うさぎには意外と多いのが不正咬合なのです。
もっとも、後天性の不正咬合は生活習慣で予防できるとされています。
うさぎの疾患の中でも特に多いとされているのが、不正咬合です。
うさぎの歯は、全部で28本あります。
人間とは違って乳歯はなく、うさぎの歯は一生伸び続けるのです。
野生のうさぎは、草や樹皮や根っこなど、繊維質が多くて固いものを食べています。
これは好んで食べるというよりも、伸び続ける歯を削る役割があるからです。
もちろん、食べることで栄養も補給していますから、うさぎにとって固い食べ物は一石二鳥ということになるのです。
切歯で食べ物を細かく切り刻み、そして臼歯で高繊維質の食べ物をすりつぶしていきます。
すりつぶすことによって歯は削れていくのです。
これによって、うさぎの一生延び続ける歯は、上手に長さを調節できているのです。
野生のうさぎはこのような食生活に適する丈夫な歯を持っているということですね。
野生のうさぎだけが歯が伸びるわけではなく、人間の飼育下に置かれているうさぎの歯も野生のうさぎと同様に伸び続けます。
そのため、うさぎの歯が適度に磨耗するような食生活が送れるように飼い主の側が気をつけなくてあげなくてはいけません。
柔らかいペレットフードばかりだと、咀嚼の回数が牧草に比べて少ないので歯が伸びやすくなってしまいます。
ですから、この機会に家で飼っているうさぎの食生活についても考えてみたいものです。
私が飼っているうさぎの歯をよく見てみるとわかるのですが、うさぎの切歯は外からよく見える場所にあります。
一方で臼歯はかなり奥に生えているのです。
うさぎは、飼い主が手で口を開けようとしたら嫌がるので、臼歯を見ることはできません。
そのために切歯の不正咬合よりも発見がしにくいことがあるのです。
臼歯の不正咬合に早く気がつくためにも、おかしいなと思ったらすぐに動物病院へ行くようにしましょう。
動物病院では、特別な道具を使って臼歯の状態を確認することができます。
うさぎの不正咬合って何?
うさぎの歯は一生涯伸び続けるのですが、食べるときに歯をこすり合わせるなどで歯を磨耗させ、歯の長さを適度に保っているのです。
これは、うさぎの他にネズミなども同じですね。
そえでもなんらかの原因によって噛み合わなくなった場合、歯を適正にこすり合わせることができなくなります。
そうなると、歯が磨耗せずに伸び続けてしまうのです。
この状態を不正咬合と呼んでいるのです。
うさぎが不正咬合になってしまうと、歯を削るなどの処置をして噛み合わせを調整しないと、餌を食べられない状態になってしまいます。
餌を食べられないばかりか、うさぎの健康が大きく損なわれてしまうことにもなりかねません。
場合によっては、皮膚を突き抜けて歯が飛び出てしまうこともあるのです。
ですので、うさぎの不正咬合を放置してはいけません。
悪くなることはあっても決して良くなることはないからです。
多少、餌を口にできたとしても、歯が噛み合わなくなると自然には磨耗することはありません。
どんどん伸びていくばかりになるのです。
不正咬合の原因は?
不正咬合には先天性のものがあります。
ロップイヤーなどの短頭種などによく見られるのですが、下顎過長症(下顎突出症)などの遺伝性の奇形を見かけることがあります。
下あごが上あごよりも突き出した形になるので、歯が噛み合わずに伸びてしまうのです。
後天性の不正咬合については食生活によるものと外傷によるものの二つがあります。
食生活によるものでは、ペレットフード中心の食生活となって、咀嚼回数が極端に低いと歯の磨耗が追いつきません。
そうなると、歯が伸びすぎてしまうのです。
回避するには、高繊維質で適度な固さのある餌を、日常的に与えるようにしましょう。
外傷による不正咬合は、ケージの柵を噛む癖のあるうさぎによく見られます。
強い力で噛むことで、歯が折れたりゆがむことがあるのです。
それが原因で、不正咬合の原因になることがよくあります。
私が飼っているうさぎもケージの柵の噛みすぎで歯が変なことになってしまいました。
自力で矯正することはできませんから、動物病院に連れていきましたよ。
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不正咬合の症状は?
うさぎが不正咬合になると、食欲低下や体重減少が起こります。
また、うまく口を閉じることができないので、よだれや身体の汚れ、さらには湿性皮膚炎などが起こります。
体調不良も顕著になり、涙目やめやにが発生しやすくなり、眼球突出などの眼科症状や顔の腫れなども起こります。
食べたくても食べられない状態が続いて衰弱していくことになります。
うさぎも小さいうちは、体毛があるので気づくのが遅れてしまいがちです。
常に身体が濡れている部分がないかなど注意深く観察しましょう。
不正咬合の治療はどうしたらいい?
不正咬合の予防は、餌の種類を気をつけることになるのですが、治療となると病院にお願いするしかありません。
病院では、歯を削る機械を用意しています。
うさぎの歯は一週間に約2mm程度伸びます。
歯を短くする処置をする場合はそのことも頭に入れて処置の方法についてよく獣医師の説明を聞くようにしましょう。
歯を削る場合は、定期的に行うようになるからです。
ニッパで伸びた歯をカットする方法もあります。
これが最も短時間で済み、安価な方法です。
しかしその分、うさぎの負担も大きいです。
この方法は麻酔を使わないのでが、切るときに歯に過剰な力が加わります。
うさぎが痛みを感じるのと、歯の組織を破損する危険性が高いということを知っておくべきでしょう。
ニッパで切るのは、また歯が伸びてきたときに切らなければならないということです。
ニッパで繰り返し歯を切るのは、歯のねじれを助長して、歯並びがさらに悪くなる可能性が高いです。
また、歯髄までに達すると、疼痛を伴うのでうさぎの体を損傷することにもなりかねません。
費用もうさぎへの負担もかかるのですが、荒療治として抜歯という方法もあります。
必要とあればリスクを追うのも致し方ないことでしょう。
必要以上に怖がらず、医師と相談しながら処置をしてもらうようにしましょう。
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