ふとしたときに、うさぎからなにやらギリギリという音が聞こえてきたことはありませんか?
「鳴き声?うさぎってこんな風に鳴くの?」と驚いた人もいるかもしれませんね。
うさぎの口元から聞こえるギリギリという音は、鳴き声ではなく、歯ぎしりの音。
歯ぎしりと言うと、人間は悔しいときや怒っているとき、寝ているときなどにすることが多いです。
ですが、うさぎは悔しいときに歯ぎしりをするわけではありません。
うさぎが歯ぎしりをするのは、どんな理由があるのでしょうか?
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うさぎが歯ぎしりをする理由
うさぎが歯ぎしりをするときは、良い理由と悪い理由、全くの真逆に分かれます。
どちらの理由で歯ぎしりをしているのかは、うさぎの表情や身体の様子などから読み取るようにしましょう。
良い理由①嬉しい気持ちの表現
うさぎは、いつもモグモグ口を動かしています。
牧草をモグモグ食べる時間は、うさぎにとってとても落ち着く時間です。
そのためか、嬉しい気持ちになったときや、気持ちいいときなど、リラックスしているときには牧草がなくても歯ぎしりをしてしまうようです。
撫でているときに歯ぎしりを始めたら、それは「とっても気持ちいいよ」というサインです。
決して怒っているわけではありませんので、どうぞ思う存分なでなでしてあげてください。
良い理由②興奮している
嬉しいときだけでなく、興奮しているときにも歯ぎしりをします。
興奮の歯ぎしりは嬉しいときよりも、ゴリゴリ激しいです。
歯ぎしりしながらピョンピョン跳ね回ることも。
うちのうさぎたちは、ケージから出した直後や、オヤツが欲しいときなどにゴリゴリ強めの歯ぎしりをします。
嬉しい気持ちの最上級の表現です。
歯ぎしりをする悪い理由は…?
うさぎが歯ぎしりをするのは怒っているわけではありませんが、悪い理由もあります。
体調不良の一つのサインでもあるので、見逃さないようにしましょう。
悪い理由①どこかが痛い
うさぎはどこかに痛みを感じていても、鳴いたりして訴えることはありません。
本来うさぎは、いつも敵を警戒している草食動物です。
痛みなどの弱みを見せると、すぐに敵に捕まってしまいます。
家には敵などいませんし、飼い主をどんなに信頼していたとしても、その本能はなかなか抜けないものです。
それでも痛いときには、歯ぎしりのようにどこかでサインを発することもあります。
特に怪我など外からわかるものではない痛みには、注意深くサインを見逃さないようにしましょう。
といっても、嬉しいときや興奮しているときとの違いを見分けるのは難しいです。
撫でたりはしていないのに、小さく丸まって歯ぎしりをしているようなら、痛みを我慢しているのかもしれません。
自己表現の少ないうさぎは「どこかおかしいな?」と感じたら、すぐ病院に連れて行くことが鉄則です。
悪い理由②歯が伸びすぎている
うさぎの歯が伸びすぎていたり、歯並びが悪くなっていることを「不正咬合」といいます。
不正咬合は、飼い主が気が付きにくく、なってしまううさぎはとても多いのです。
うさぎの歯は、放っておくとどんどん伸びてしまい、身体にまで害を及ぼすことも多々あります。
歯ぎしりは伸びすぎた歯を自分で削るという役割もありますが、すでに伸びすぎた歯で口の中が傷ついていて、痛みや違和感で歯ぎしりをしている場合もあります。
うさぎの口は小さくて見にくいですが、忘れずに奥までチェックするようにしましょう。
不正咬合の予防には、牧草をたくさんあげることです。
硬いかじり木の方がいいとおもわれがちですが、実はうさぎは硬い物を食べて歯を削っているのではありません。
上の歯と下の歯をかみ合わせることで、歯を摩耗しているのです。
逆に硬すぎるかじり木は歯並びを悪くして不正咬合を進行させてしまうこともあるので、注意しましょう。
悪い理由③ストレス
ストレスを感じているときにも歯ぎしりをすることがあります。
うさぎは非常にストレスを感じやすい生き物です。
長い耳は人間よりもたくさんの音が聞こえるので、ちょっとした物音がうるさく聞こえていることもあります。
エアコンの風が直接ケージに当たっているのも、よくあるうさぎのストレス源です。
また、環境の変化にも弱いので、新しい家具や見知らぬ客が来たときにもギリギリと歯ぎしりをすることがあります。
良い理由と悪い理由の見分け方
うさぎの歯ぎしりが、良い理由でしているのか、それとも痛みなどがあるのか、どちらかを見分けるのはとても難しいです。
歯ぎしりの音だけでは、聞き分けるのはまず不可能です。
歯ぎしりの様子だけでなく、他の表情や仕草を観察することで、うさぎの気持ちを読み取りましょう。
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撫でているときにギリギリ…気持ちいいの?嫌がってるの?
うさぎの歯ぎしりがよく聞こえてくるのが、撫でているときです。
なでなでしながらギリギリと歯ぎしりが聞こえると「気持ちいいならもっと撫でてあげたいけれど、ストレスで歯ぎしりをしているならすぐやめなきゃ…」と迷ってしまいますね。
撫でているときにする歯ぎしりは、嬉しい気持ちのサインです。
もし撫でられるのが嫌なら、首を振ったり逃げていったり、もっと体で抵抗をします。
うさぎはとても警戒心の強い動物ですから、心を許していない相手のそばに、いつまでもじっとしていることはありません。
がっしり押さえつけて撫でているのでなければ、「もっと撫でて~」と言っているはずですよ。
じっと座って歯ぎしり…どこか痛いの?
じっと座って静かにはぎしりをしているとき…これはどこか痛みを我慢しているのかもしれません。
どこかに怪我をしていないか、体調の変化はないか、歯がのびすぎていないかなどチェックしてみてください。
下痢や歯の伸びすぎなどがうさぎのよくある病気です。
うさぎは、少しの体調不良から危険に陥ることもおおいです。
歯ぎしりの他にも何かいつもと違う点があったら、病院で検査してもらった方がよいです。
寝ているときの歯ぎしりは?
うさぎも人間と同じように、寝ているとき夢をみます。
夢を見てれば寝ぼけたり、寝言のようなことを言うときもあります。
寝ているときに歯ぎしりをするのは、なにか夢のなかで楽しいことをしているのかもしれませんね。
ただ、少し見分けが難しいのは、うさぎは目を開けたまま寝るということ。
起きて歯ぎしりをしているのか、寝ていて歯ぎしりをしているのかはわかりにくいです。
寝ているのか起きているのか、見分けるポイントは鼻です。
うさぎはいつも鼻をピクピク動かしていますが、寝ているときには、鼻の動きが止まります。
呼吸に合わせて動くこともありますが、いつもより回数が少ないです。
鼻を動かさずに歯ぎしりをしていたら、いい夢を見ているのだと思って、そっとしておきましょう。
うさぎの歯ぎしりは表情・仕草で見分けて
人間の歯ぎしりはギーギーと嫌な音ですが、嬉しい気持ちでやっているうさぎの歯ぎしりはなんだか可愛く聞こえます。
けれど「喜んでいるんだなー♪」なんてぼんやり見ていたら、実は病気のサインだった!なんてことにならないように、歯ぎしり以外の様子もしっかり見ておきましょう。
鳴き声のないうさぎは、身体で色々な気持ちや体調を表しています。
歯ぎしりも、表情や仕草のサインも見逃さないようにしたいですね。
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